2016年5月10日火曜日

[MQL超入門] その022 バックテストを活用しよう。その1 レポートの見方

EAを作ったら、どんどんバックテストして確認していきましょう。
バックテスト結果の詳細はストラテジーテスターの[レポート]タブで確認できるので、この見方を理解して、望ましい結果を得れるようなEAを作っていきましょう。

・図022.01 ストラテジーテスター レポート
それぞれの項目の意味を、一通り説明します。

・テストバー数
  バックテストで使用したバー(足)の数
・モデルティック数
  バックテストで使用したティック数。
・モデリング品質
  バックテストで使用したティックの割合。
・不整合チャートエラー
  エラーのあったバーの数。
・初期証拠金
  用意する初期資金。
・スプレッド
  バックテストに適用するスプレッド(0.1pips単位)。

ここまではあまり重要ではありません。ここから下が、EAの成績として確認すべき内容です。
その中で、特に重要な項目を赤色にしてあります。

・純益
  総利益 - 総損失。
  トータルの利益です。
・総利益
  勝ちトレードの合計金額。
・総損失
  負けトレードの合計金額。
・プロフィットファクタ
  総利益 ÷ 総損失。
・期待利得
  総損益 ÷ 総取引数。
  取引1回あたりどれくらいの利益が期待できるかということになります。
・絶対ドローダウン
  初期資金がいくら減ったか。
・最大ドローダウン
  テスト期間において最大の損失額。
・相対ドローダウン
  資金が最大何パーセント減ったか。
・総取引数
  テスト期間において取引した回数。
・売りポジション(勝率%)
  売りトレードの回数と勝率。
・買いポジション(勝率%)
  買いトレードの回数と勝率。
・勝率(%)
  全トレードに対する勝ちトレードの割合。
・負率(%)
  全トレードに対する負けトレードの割合。
・最大勝トレード
  1回のトレードで勝った最大額。
・最大敗トレード
  1回のトレードで負けた最大額。
・平均勝トレード
  勝ちトレードで勝った金額の平均。
・平均敗トレード
  負けトレードで負けた金額の平均。
・最大連勝(金額)
  連勝の最大回数と、その時の利益。
・最大連敗(金額)
  連敗の最大回数と、その時の損失。
・最大連勝(トレード数)
  連勝の最大利益と、その時の連勝数。
・最大連敗(トレード数)
  連敗の最大損失と、その時の連敗数。
・平均連勝
  連勝回数の平均。
・平均連敗
  連敗回数の平均。

赤色で書いた、特に重要な項目について少し補足します。

■純益
このEAがどれだけ利益を出すのかになるので、まず確認すべき項目です。もちろん多いほうが良いです。
バックテストでプラスにならないEAが使われることはまずないと思います。

■プロフィットファクタ
リスクに対してリターンがどれだけ大きいかを表します。1未満だと損失が出ていて、1より大きいと利益が出ていることになります。
これも大きいほうが良いのですが、バックテストでのプロフィットファクタは大きすぎると逆に注意が必要です。なぜなら、プロフィットファクタが大きすぎることは、カーブフィッティングが疑われるからです。
カーブフィッティングとは、バックテスト期間の相場にぴったり合うように、パラメータ等を過剰に最適化することです。過去の相場はあくまで過去のものなので、未来の相場には当てはまらず役に立たない、逆にマイナスになる、という場合も多々あります。
それを理解して、あくまで参考程度に留めましょう。一般的に1.5~2.0くらいが優秀と言われます。

■最大ドローダウン
連敗も含めて、実際に連続で失った金額で、最も負けた時の負け幅です。
これだけのリスクは覚悟する必要があるという意味になるので、これらを元に用意すべき資金などを判断するのに使用します。

■総取引数
これ自体は成績には直接関係ありませんが、この数字が小さいと各指標の信頼性が下がります。
なので最低でも100以上が望ましいです。

■勝率 / 平均勝トレード / 平均敗トレード
勝率だけではあまり重要ではありません。
勝率の数字は1回の勝ち/負けの金額に関わらないので、例えば9回負けて1回勝っても(勝率10%でも)その1回でトータルがプラスになることもありますし、その逆の勝率90%でも1回の負けでトータルがマイナスになることもあるためです。
これはEAの特徴によりますのでどちらが良いというものではありませんが、このように勝率に加えて、平均の勝ち/負け額とのバランスで判断することが重要になります。


また、レポートは保存することができます。
[レポート]タブの中で右クリックし、[レポートの保存(S)]をクリックすると、保存先を指定して任意の場所に保存できます。
・図022.02 レポートの保存
レポートはグラフの画像と共にHTML形式で保存されるので、後から見るのにも便利です。
・図022.03 保存されたレポート

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