今回はテクニカルとは関係ないお話を軽く。
最近は、ドル建て等で外貨預金をする人も珍しくないかと思います。
また学資保険なんかでも、ドル建てで積み立てする人も少なくないのではないでしょうか。
外貨建ての積み立てをする場合に一番考えなくてはいけないのは為替リスクでしょう。
どの程度のリスクが発生するのか?過去のデータから調べてみる際に、EAを使ったバックテストが役に立ちます。
どの程度のリスクが発生するのか?過去のデータから調べてみる際に、EAを使ったバックテストが役に立ちます。
ということで、月に1度、決まった額でドルを買うという積み立てをEAでちょっと検証してみました。
また、ドル建ての積み立てでは、毎月決まったドル額を買う場合がありますが、毎月決まった円金額で積み立てるドルの通貨数を変えるドルコスト平均法も選択肢に入ります。その違いを含めて比較してみましょう。
積み立て期間10年で、約200万円を積み立てるという例で、積み立て期間を1年ずつずらしてみた結果がこちら。
総積立金額(円) | 総保有ドル | 平均ドル単価(円) | 最終ドル単価(円) | 損益(円) | 利益率 | |
2006~2015年 | 2,040,000 | 20,775 | 98.19 | 120.52 | 469,519 | 23.0% |
2005~2014年 | 2,040,000 | 20,954 | 97.36 | 119.46 | 468,700 | 23.0% |
2004~2013年 | 2,040,000 | 20,905 | 97.58 | 105.14 | 163,852 | 8.0% |
2003~2012年 | 2,040,000 | 20,533 | 99.35 | 85.89 | -270,084 | -13.2% |
2002~2011年 | 2,040,000 | 19,583 | 104.17 | 76.95 | -526,686 | -25.8% |
2001~2010年 | 2,040,000 | 18,711 | 109.03 | 81.49 | -508,214 | -24.9% |
2000~2009年 | 2,040,000 | 18,293 | 111.52 | 92.42 | -342,567 | -16.8% |
■160 ドル/月で積み立てた場合
総積立金額(円) | 総保有ドル | 平均ドル単価(円) | 最終ドル単価(円) | 損益(円) | 利益率 | |
2006~2015年 | 1,923,644 | 19,200 | 100.19 | 120.52 | 390,325 | 20.3% |
2005~2014年 | 1,901,780 | 19,200 | 99.05 | 119.46 | 391,453 | 20.6% |
2004~2013年 | 1,906,554 | 19,200 | 99.30 | 105.14 | 112,227 | 5.9% |
2003~2012年 | 1,945,717 | 19,200 | 101.34 | 85.89 | -296,451 | -15.2% |
2002~2011年 | 2,034,963 | 19,200 | 105.99 | 76.95 | -557,439 | -27.4% |
2001~2010年 | 2,113,966 | 19,200 | 110.10 | 81.49 | -549,189 | -26.0% |
2000~2009年 | 2,150,841 | 19,200 | 112.02 | 92.42 | -376,274 | -17.5% |
最大で約±25%、50%近くの差があります。これだけ差があると、多少の運用利益の差はひっくり返ってしまいます。
このように外資積み立てというのはかなりリスクが大きい投資であることがわかります。
さて、平均単価を比べてみます。円基準のドルコスト平均法で購入した場合と固定ドル数で購入した場合、平均単価が1~2円近く安くなっています。その分利益額や利益機会が多くなります。
例えば保険でドル基準の商品のほうが運用利率がいいものもあるかもしれませんが、平均単価の差だけで2%くらいの差が出そうですのでひっくり返ってしまうかもしれません。
まとめです。
・外貨投資は多少の利率は為替変動リスクで吹き飛んでしまう可能性がある。
・今回の場合は(定期的に毎月買うような場合)ドルコスト平均法のほうが効果が高い。
このようにバックテストで投資効果を確認というのもちょっと違った使い方です。
ちなみに実施FX業者を使った仮想積み立てをやろうと思うと、MT4では1000通貨単位でしか取り扱えない所が多いため、数万円の定期預金気分ではちょっと使えません。
ただし、OANDAのWebAPIなどを使うと1通貨単位から取引可能ですので、それこそ本当に外貨定期預金のつもりで取引が可能です。
また、取引ルールも、ドルコストや定額だけではなくて、日銀のように1%下がった買うとかいうルールも考えられます。運用が入らない外資積み立てという意味では、銀行任せの外貨定期預金より自分ルールで組み立てるFXを活用した仮想積み立てのほうがおもしろいと思ってしまうのは私だけでしょうか?あと、スプレットもFX業者のほうが基本小さいですしね。
ちなみに個人的な意見ですが、日本は、ここ40年継続して大きな流れでは円高でデフレです。投資という意味で単純に海外通貨や債権を購入するのはどうかな?と考えてしまいます。日本に何かあった場合の退避資産として割り切るぐらいの気持ちでないといけない気がします。
投資で考えるなら、世界的にはインフレの流れであることを考慮して世界株なんだろうなと思う今日この頃です。
「MT4でFXを勝ち抜く研究をするブログ」で公開している無料インジケータは、こちらの一覧から。
インジケータ一覧
Twitterもよろしくお願いします。
https://twitter.com/mt4program
ブログランキングにご協力よろしくお願いします。m(._.)m
にほんブログ村 |
お約束ですが、本ブログは、投資に対する利益を約束する物ではありません。最終的には自己責任によるご判断よろしくお願いいたします。