2016年1月29日金曜日

[MT4インジケータ]未来はわかる!そう過去ならね!前方移動平均 その3

[MT4インジケータ]未来はわかる!そう過去ならね!前方移動平均 シリーズです。 過去記事はこちらから
http://mt4program.blogspot.jp/2016/01/mt4-2.html
http://mt4program.blogspot.jp/2016/01/mt4_25.html

ちょっと間が空きましたが、前方移動平均を利用した解析に移りたいと思います。

後方移動平均と前方移動平均を比較すると、かなりの精度でトレンドが測定できることが分かりました。

そこで、トレンド継続期間を測定して、よく言われるレンジ7割  トレンド3割という言葉を検証してみたいと思います。

まず、2010-2015 EURUSD 1Hにおける、トレンド長の発生回数です。1~300までをカウントしています。300以上はひとまとめにしてしまいました。

図 トレンド継続 発生回数(縦 回数/横 トレンド長)


少ない長さほど多く発生しています。少し見えにくいので、横軸を10毎にまとめてみました。636回のトレンド変換が計測され、そのうち120回は10本未満でトレンドとは言えない長さです。

図 トレンド継続 発生回数 10単位 (縦 回数/横 トレンド長)

さて、回数ベースでみた7割のラインはどこでしょうか?回数の累積を%で表示してみました。
すると90本となります。

図 回数の累積(%)

さて、回数の累積だけで無く、期間ベースでも考えてみたいと思います。

回数×長さの累積をグラフに描画してみました。

図 回数×長さの累積

回数ベースから得られた90本を期間ベースに置き換えると3割5分のラインです。
期間ベースでの7割ラインは170本です。

よくいうレンジ7割トレンド3割という言葉は期間をベースとしているなら、レンジ相場といっても最大170本(約7日)かけて同じ方向に動くことになります。

レンジ内の動きでも、その振幅内を拡大するとトレンド相場となります。
レンジ7割といってもミクロ視点ではトレンドを見ないと痛い目を見ることが示唆されています。

これらの解析からは、ほかにもいろいろ見えてきます。トレードのヒントとなるようなものもあると思いますので、ぜひ皆さんも検討してみてください。

こーやって考えるのが楽しいですよね。私だけ?

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2016年1月28日木曜日

[雑記]AdSenseが有効になりました。

全くFXに関係ない話ですが、ブログにてAdSenseが有効になっています。

仕事の時間を使ってブログを書かせていただいているため少しでも収益化が必要です。
ということで、Bloggerに移って約4か月が経過しました。

やっとこさAdSenseが有効になってくれました。

BloggerにはAdSenseとの連携機能があるのですが、連携ボタンが「現在、あなたのブログには、AdSenseに承認されていません」となっていてグレーアウトしっぱなしでしたが、本日有効になっていました。

一部にはWebサイトの所有期間が6か月必要というお話もありましたが、実際は4か月で承認されました。
PVが100PV/日を平均で超えるようになってきたためでしょうか?
200記事を超え、100PV/日を超えたあたりが承認されるラインなのかもしれませんね。

ちなみに、このPVレベルですと、月100円あればいいかなぁ?といった所のようです。

月100円で年1200円とすると、定期預金で200万円預けたくらいの効果でしょうか?そう思うとブログって時間を使って定期預金しているみたいな感じなのかも知れまん^^;;
過去記事でもアクセス集めることができますから、複利運用っぽいですよね? ちがう??(笑)

・・・張ってみましたが、昨日の夜は広告が表示されていたのに、今日の朝には表示されません。うーん?しばらくほっとかないといけないのかなぁ? よくわかりません^^;;;

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2016年1月27日水曜日

[雑記]テクニカル分析はオカルトである。

ファンダメンタル分析とテクニカル分析論争にてよく言われることですが、テクニカル分析はオカルトであるです。
大半のファンダメンタル分析があと付けの理由であるといわれるのと同様に、テクニカル分析はオカルトであるといわれます。

本当にオカルトなのでしょうか?
まず、ここでは、明確にシグナルを出すテクニカル分析を対象としたいと思います。
エリオット波動やダウ理論のように上がっても下がっても理由付けが可能なテクニカル分析は対象外とします。(EAでも扱いにくいしね^^;;)

テクニカル分析がオカルトであるといわれる一番の大きな理由は、数理的な裏付けが取れないためです。未来はわかりませんが過去はわかっています。
そこから過去データを用いて数理的な解析を行いテクニカル分析の結果と一致するかは検証可能な作業です。

ちょうどFX-ONさんのサイトを見ていたら、サイクル分析に関する記事がありました。

メリマンのサイクル理論を使いこなす。~その1~
http://fx-on.com/news/detail/?id=9864&g=0&c=1

せっかくなので、検証してみたいと思います。

私も数理解析をもとに相場を乗り切ろうと頑張る一人ですので、周期測定などは重要な要素です。ところが、この周期解析は厄介な問題を含みます。

ユール・スルツキー効果

です。

FXのテクニカル分析で一番問題なのは、ランダムなデータに対して分析を行っても、それっぽい結果が出てきてしまうことです。

その中でも最も有名なのが、ユール・スルツキー効果です。

これは、ランダムで生成したデータでも、加工を行うと周期波形が計測されることがあるということです。あるデータが正規分布でばらつくとすると、その分布内の範囲で価格の偏りが一定の確率で発生します。その結果が波形に見えてしまう現象です。(たぶん・・・^^;;;;)

[検証]移動平均は遅れてる!!!!!
http://mt4program.blogspot.jp/2015/10/blog-post_83.html
の時に検証しましたが、移動平均の遅延を消した状態では、価格は正規分布に従って分散している事がわかります。

このことから十分 ユール・スルツキー効果が発生する余地が出てきてしまうことが想定されます。

ということで、記事を改めてみてみると、4Hにおいて60~80本の間に8割の確率でサイクルが発生するとなっています。実際はどうでしょうか?EXCELのフーリエ変換を用いて検証してみました。

EURUSD4Hに21本単純移動平均をかけて平滑化した結果に対するフーリエ変換です。

図 EURUSD4H フーリエ変換によるスペクトル分析(2013-2015)


・・・・・・・ うーん。60~80の間にいったんのピークらしきものは発見できませんでした。あえて言うと、140と180にちょっとしたピークがあります。
うーん。フーリエ変換からは、ここに80%のピークがあるとはちょっといいがたい気がします。

Wavelet解析をかけてみると周期は20~80の間を行ったり来たりしています。とすると、20の周期を60で描画すれば、上記の条件に当てはまります。とすると描画方法次第なのかもしれません。
波形って難しいですよね。

さて、このようにテクニカル分析といっても数理解析の結果と一致しない場合があります。その場合そのテクニカル分析の信頼性は揺らぎます。
これがオカルトであるという所以です。

さて、ということで、まずテクニカル分析を利用して相場を乗り切りたい人は、テクニカル分析を否定することろから始めてみてはいかがでしょうか?

次の本を読んでみることをお勧めします。
(クリックするとAmazonに飛びます)


冒頭部分だけなら、Googleから読むことができます。
https://books.google.co.jp/books/about/%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%8B%E3%82%AB%E3%83%AB%E5%88%86%E6%9E%90%E3%81%AE%E8%BF%B7%E4%BF%A1.html?id=p6pPBAAAQBAJ&redir_esc=y

このあたりも、WEBで読めるのでお勧めです。
投資と金融にまつわる12の致命的な誤解について
http://diamond.jp/category/s-toushigokai

まぁこれを読んでしまうとテクニカルでポジションを保有するのはダメって感じになります(^^;;;

しかし、理由付けの無いテクニカル分析でも多くの人に普及することによって、逆にそれが有効に働く場合が存在します。

有名なところではフィボナッチ・ピボットです。相場においてフィボナッチ数列には何の意味もありませんが、多くの人が利用することで心理的な抵抗線・支持線として働くことがあります。(こちらも統計的な検証を行うと、3割程度の確率です。逆に3割は意味の無いラインが実際に働いているともとらえることができます。)

このように過半数を超える人が行動をすると残りの人も同じような行動をするというのを、合理的群衆行動と呼ぶそうです。

「たとえオカルトであろうが51%の人が信じれば、それが本当になる。」
ということなのだろうと思います。

たとえオカルトであろうが、なんであろうが、それが数理的・統計的に有効かどうかを判断するというスタンスがテクニカル派には必要なんだろうなと思います。

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2016年1月26日火曜日

[MT4インジケータ]未来はわかる!そう過去ならね!前方移動平均 その2

ということで、前方移動平均です。

[MT4インジケータ]未来はわかる!そう過去ならね!前方移動平均 その1

図 EURUSD 1H 前方移動平均 SMA(21)


通常の移動平均とは逆方向に移動平均をとります。
値が未確定の範囲は赤く、確定している範囲は青い線で描画するようにします。

EMAやSMMAなど、指数移動平均がベースになっている移動平均では最新の値の影響が1%を切るまでは未確定としています。

普通に描画すると、逆に移動平均の遅延分だけ未来情報がやってきます。これは、これでもありだとは思うのですが、進み分を自動的に相殺できるようにAutoShiftというパラメータをつけています。
それぞれの移動平均にて進みが0になる個所まで自動シフトする機能です。こちらも指数移動平均の場合、最新の値の影響が5割になる位置まで移動しています。

移動平均をトレンドをつかむためのテクニカル分析ツールだとすると、前方移動平均は確定した未来のトレンドを表示していることになります。つまり、インジケータに対する答え合わせの対象となるはずです。
これを使って、明日の記事では、いろいろ統計を取ってみたいと思います。

これだけだと寂しいので、あともう一点、おまけです。

図 EURUSD 1H 後方移動平均EMA(41)と、前方移動平均EMA(41)

前方移動平均においては結果論にて移動平均を描画します。後方移動平均EMAと未来から見たEMAを比較すると、デッドクロス・ゴールデンクロスがほぼ完璧に描画可能です。

これは未来情報をもとに描画しているため、過去の値位置と未来の値位置の変化をとらえることができるためです。
当然のことながら最新の位置では未来の情報はわからないため、価格が最新に近いほど信頼性に問題が出てきます。
どの程度の信頼性なのでしょうか?

まずAutoShiftを有効にしている場合、最新の値は5割の影響度になるように位置調整されています。例えば、図の前方移動平均EMA(41)は、AutoShiftがTrue時14本過去方向へのシフトを行っています。
これは図上の前方移動平均値は5割は確定している事になります。

8割の確定は32本です。14本過去シフトしているため差し引き18本です。
ということで、後方移動平均と前方移動平均のEMA(41)同士を比較した場合、18本前にクロスが発生した場合、8割の可能性でトレンド変更があったということになります。

で、なんなの?っいう話ですが、前方移動平均EMA(41)を使うと、18本前でよければ8割の確率でトレンド転換がわかります。
さらにAutoShiftによって最新値は影響度が5割の時点の値を表示しています。

ここから先は考え方なのですが、相場が完全にランダムであると仮定するなら、移動平均の相対位置にかかわらず、その先の値動きは1/2になるのであまり意味はありません。しかしトレンドが存在するとすれば・・・・なんて様々な仮定を立てて検証することができるような気がしませんか?


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2016年1月25日月曜日

[MT4インジケータ]未来はわかる!そう過去ならね!前方移動平均 その1

インジケータにしろ、EAにしろ基本的には過去のデータをもとに現状を推測して、それが統計的にどうだったか?という手法で判断します。

未来は決定していません。しかし過去のある一点から見た場合、すでに確定した未来の情報が取得可能です。

実際、ある一点からみると未来のデータを用いて構築するインジケータが何種類か存在します。有名どころではZigzagです。Zigzagでは、最新データの頂点は算出は出来ません。過去データのある点が未来のデータも加味して、そこが頂点だったことを表示します。

未来の価格を使ったインジケータには、どのような意味があるのでしょうか?

インジケータを中心とするテクニカル分析の有用性を判断する場合、統計的に判断するという検証は非常に重要なことです。
逆にいうと統計的に検証されていないテクニカル分析はオカルトと変わりません。

その検証時の答え合わせの対象として未来の値を使ったインジケータには価値が出てきます。

さて、ここで話を変えて移動平均系のインジケータを考えてみます。

[検証]移動平均は遅れてる!!!!!
http://mt4program.blogspot.jp/2015/10/blog-post_83.html

[検証]使える!単純移動平均、単純移動平均の重要性
http://mt4program.blogspot.jp/2015/10/blog-post_57.html


で示した通り、移動平均は、その理論上、遅れが発生します。これは過去データの平均を取得しているためです。これを後方移動平均と言います。

では、未来のデータを基準に移動平均を取得した場合はどうでしょうか?例えば21本単純移動平均の場合、後方移動平均では10本遅れの値でですが、未来方向からの単純移動平均では10本未来の移動平均値が示されることになります。これを前方移動平均といいます。

これは、最新データでは、未来は確定していないため計算不可能な値です。

ところが、過去に目をやると、冒頭で話した通り決定した未来がわかります。
MT4では単純移動平均に対しては前方移動平均をとることは簡単に行えます。

移動平均をチャートに挿入する際の、表示移動に -(期間 - 1) / 2の値を設定すると単純移動平均が過去データに関しては遅れなく描画されます。表示移動の値を -期間 にすると完全な前方移動平均となります。

図 MT4 移動平均設定

単純移動平均では、どの時点をとっても移動平均に対する価格の重みは1/期間で一定ですので、このようにシフトするだけで表示可能です。

図 21本単純移動平均(緑)と-21シフト21本単純移動平均(赤)

その他の移動平均については、通常とは重み付けの方向が逆転するため、インジケータの作成が必要になります。ちょっと長くなりましたね

ということで、つづく

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完全に蛇足ですが、つづくって書くと、エウレカのレントンの声で脳内で自動再生されます・・w